履物の品質、分かりますか?

ヒトはいつ履物を履き始めたのでしょうか?

ハッキリとは分からないのですが、骨の形状の変化からおよそ4万年前には何らかの履物で足を保護していたのではないかと言われています。

もう少し確実なところでは、アルメニアの洞窟から5,500年前の靴が発掘され、アメリカ・オレゴンでは約1万年前と見られるサンダルが出土しています。

オレゴンの最古のサンダルは植物の繊維製でしたが、アルメニアの靴は牛革で作られていたとのことです。

人類はその発展に伴い、足を保護する必要があったのでしょう。

 

最古の靴から5,500年。

人類の活動範囲は地球の隅々まで及び、飽くなき探究心でゴムを発明し、接着剤を発明し、グッドイヤーウェルト、マッケイ、射出成形など様々な製法を編み出し、さらにはそれらを補助あるいはオートメーション化する機械をも作り出して、良質な履物を社会の隅々に届けられるようになりました。

多様化した履物は役割も単なる足の保護に留まらず、装飾品として生活を彩ったり、社会的階級や文化を表現する役割が強くなりました。

今日の日本においては、真夏の砂浜ではビーチサンダルを、建設現場では安全靴を、冠婚葬祭ではストレートチップのフォーマルシューズをといった具合に、場面に応じて様々な履物を履き分けるのが一般的になっています。

 

 

目的ごとに細分化された履物は、それぞれ特性が異なり、求められる機能や物性も異なります。

それぞれに蓄積されたノウハウがあり、問題のない商品を作り出すのも簡単なことではありません。

 

例えばビーチサンダルは最もシンプルな形状の履物の一つですが、それでも実際に作成しようとすれば注意するべき点は数多くあります。

まず鼻緒の材質の選定。ゴムか、PVCか、綿なのか、ゴムならば天然ゴムか合成ゴムか、配合はどうするのか、発色を保ちつつ耐久性を確保するためには多くの試行錯誤が必要です。PVCならば可塑剤や八元素などの添加材にも注意を払う必要があり、綿製ならば生地や糸の染色堅牢度にを確認します。引き抜き強度に問題がないか必ずチェックし、必要に応じて材料の変更や補強材の追加を適宜行います。飾りやネームなど副資材を取り付ける場合は、それらの手配先や供給体制、取り付け方法もしっかりと確認する必要があります。

天板も同様に材料を選定します。足に直接触れる部分ですので柔らかく発泡しますが、耐摩耗や。求められる品質やコストに応じて、適切な材料や形状を選定し、プリントデザインとのバランスを考慮した紙型や穴位置を決定します。

 

これはビーチサンダルに限ったことではありませんが、お客様のご要望を深く理解し工場に伝達する役割が不可欠です。また、工場には得手不得手がありますので最終的の仕様・コスト・納期に応じて最適な生産国・工場を選定した後に開発に着手する必要があります。

ここを間違えると無駄な労力を費やすだけでなく、最終的に納期に間に合わない、不良品発生などの重大な問題を抱えることになってしまいます。

 

 

多くのパーツで形成される履物の製造は依然として労働集約型産業であり、外観検査では分からない部材の不良や、物性の問題、そして手作業ゆえの品質の安定性の問題があります。サンプルと本生産品は別のラインで作られるため、サンプルは問題なく綺麗に出来ていたのにいざ本生産となったら同じ工場の商品とは思えないほどの歪んで汚れて乱雑に詰め込まれた製品が納入されたといういうような話は枚挙にいとまがありません。

適切な管理・教育体制を整えた信頼できる工場・商社を選定することが何より大切です。

 

 

弊社は創業以来一貫して履物に関わり続け、正確な統計はございませんが累計5,000万足を超える履物の輸入を手掛けております。

多くの国・地域に信頼できる現地ネットワークを構築・展開してお

取り扱い実績品目は幅広く、老舗ビーチサンダルや、有名キャラクターのOEM子供サンダル・シューズ・レインブーツ、全国のセレクトショップで販売されるスポーツサンダル、ホームセンターや専門店向け安全靴・ゴム長靴・静電シューズに厨房靴、本革製紳士ビジネスや婦人パンプスなどなど。

 

 

検討中の企画や、お困りの事案などございましたら是非お気軽にご相談ください。

 

足について

 

足は人間工学上の傑作であり、最高の芸術作品である

 

-レオナルド・ダ・ヴィンチ

 

 

我々の”足(脚)”は身体の中で最も重要な部位のひとつです。

 

人類史がいつ始まったのは見地により異なりますが、およそ400万年、アウストラロピテクスが直立二足歩行をはじめたときが大きなターニングポイントであることは間違いありません。

我々の祖先は2つの足で直立することによって大きな脳を支えられるようになり、自由になった腕で多くの発明品を生み出してきました。

 

足の構造はとても複雑で、170cmの男性でも足のサイズは27cm程度ですが、そこに人体の骨およそ4分の1(206本中56本)

 が集中しています。

 

また人間の血液は心臓から送り出されますが、つま先まで辿り付いた血液はそのままの勢いで心臓に戻ることはできず、足のポンプ機能により重力に逆らって再上昇して心臓へと循環していきます。に戻ってきます。

足が「第二の心臓」と呼ばれる所以です。

 

 

我々の足の重要性は猿人の時代から変わりませんが、生活環境は随分と変化しました。

大地を踏みしめ草原を駆けていたご先祖様と違い、現代の我々が歩くのは硬くひび割れたアスファルトであり、鋼鉄のエスカレーターに乗ることも日常茶飯事です。

 

大事な足が傷つかないようにお気に入りの靴で守ってあげましょう。

 

 

 

 

 

 

ビーチサンダル = ゴム草履?

ビーチサンダル、いわゆるビーサン。日本語に訳せばゴム草履。

だと思っていませんか?

それ、実は間違いです。

 

ゴム鼻緒にゴム天板のいわゆるビーチサンダル。これ、実は日本発祥なんです。

 

といっても企画したのはアメリカ人デザイナー。日本の会社に委託して製造してもらった商品をハワイで売出し大成功!日本への展開はその後となったようです。

 

つまり、日本語に訳せばゴム草履、ではなく、もともとゴム草履なんですね。

 

そうか、ゴム草履をビーチサンダルと訳して売り出したのかと思ったアナタ。

それも実は間違いです。

 

ビーチサンダル(Beach sandals)はどうも和製英語らしく、アメリカではゴム草履のことは「flip-flops」と呼びます。

ややこしいわ!

 

そんな調子で日本発祥のゴム草履は世界に羽ばたきましたが、呼称としての”GOMU-ZORI”や”BeSAN”は日本ローカルに留まり、現在は各地に根付いた愛称で呼ばれているようです。

ちょっと調べてみたところ、バリエーション豊かで由来もなかなか面白かったので少し紹介させていただきますね。

 

【世界の”ビーサン”愛称】

 

日本 : ビーサン

アメリカ : FLIP-FLOPS

オーストラリア : Thongs

ニュージーランド : JANDALS 

トルコ : TOKYO

ペルー : SAYONARA

 

アメリカのFLIP-FLOPS(フリップフロップス)はビーサンで歩くときの「パタパタ」音から来ているとのことです。どう頑張っても「フリップ!フロップ!」なんて聞こえないんだけどな…

 

オーストラリアのThongs(ソング/トング)は”ひも”のことですね。鼻緒系のサンダルをThong sandalと呼称することもありますね。

 

ニュージーランドはJANDALS

”Japanese-sandals"を略したもののようです。

発売時に日本発祥だとプロモーションをかけたんでしょうか?

 

トルコはズバリ”TOKYO"

日本といえば東京というブランディングなんでしょうね。満洲飯店や丸亀製麺な感じなんだと思います。

 

そして、ペルーでは”SAYONARA”

”サヨナラ”です。

トーキョーはまだ分かるけど、なんでサヨナラ!?と思ったら、映画のタイトルみたいですね。

なんでも現地で大ヒットしたアメリカ軍人と日本女性を主役とした作品のタイトルとのことで、日本非公開であり内容は全く不明ですが、なんとなく寂しいラストを予感させますね…。

なおこの呼称がペルーだけなのかスペイン語圏全体で幅広く通じるのか詳しいことは分かりません。

 

 

 

あのペラペラのサンダルにこれだけの歴史が詰まっていると思うと面白いですね!

 

ビーチサンダルは携帯性の高さも魅力で、海外旅行のお供にする方も少なくないようです。ホテルのスリッパがボロすぎるときか重宝するとか。

皆さんもお出かけの際にバッグに忍ばせて、現地で”ビーサン話”に花を咲かせてみてはいかがでしょうか?

Service 3

Tamen a proposito, inquam, aberramus. Non igitur potestis voluptate omnia dirigentes aut tueri aut retinere virtutem.